顎関節症が疑われます。(顎関節円板前方転位のケースが多いです)
痛み、炎症の強い時は、まず鎮痛消炎剤などで炎症と痛みをとります。
その後、状況を把握し、原因を分析し、
ケースによってはプレート(マウスピースのようなもの)を入れて症状の軽減、
回復がみられることが多いのですが、なかなか改善しないようであれば、
咬合治療や外科療法が必要な場合もあります。
確かによく似ていますが使用する目的が違います。
スポーツ用のマウスガードは、その形を見ればわかるように、
活動時の衝撃や衝突に対して歯や顎を守ることを主な目的にしています。
顎関節症の治療に用いるスプリントは、
顎の関節が生体力学的に安定したところにあるときに上下の歯が
安定して接触するよう設計されています。
その結果、就寝時のかみしめにともなうストレスから関節や筋肉を守ることにより、
各種の症状を緩やかに解消させていくことが期待されます。
ストレスがあるときのご自分の状態を思い出して下さい。何をしていますか?
おそらく、手を握りしめていたり、冷や汗をかいていたり、
口の中がカラカラになっていたりすると思います。
そのような反応の一つに「噛みしめ」があります。
長時間噛みしめていると、関節を働かさないので、あごの関節が錆付いたようになってしまいます。
さらに、血液の循環が悪くなって、噛み筋肉にも痛みを作る物質が蓄積しています。
その結果、口があきにくくなったり、なにもしないのに、ほほや首筋がこって痛みが出たりします。
これが顎関節症の症状です。
長期にわたる精神的ストレスは、単に一過性の身体反応だけではなく、持続性のある身体反応を
起こすことがあります。ストレスがあることで、いったん起こった顎関節症がよりひどくなったり、
なかなか治りにくくなってしまうことがあるのです。